ねこと学ぶ
ねこたちと一緒に、33文字のアルファベットを探検する旅へ。
森の奥には、言葉という宝物が待っています。
聞くだけではことばはなかなか定着しません。実際に発音してみる、手を動かして綴りを書いてみる。そんな小さな行動が、キリル文字との「なかよし」につながります。
ロシア語の発音をカタカナで表す際、2つの「R/L」の音を区別するための表記ルールがあります。
※ 同じ単語に両方が出てくる場合もあります。例:верблю́д(ラクダ)→ ヴェるブリュート
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ねこ図鑑
このアプリの例文に出てくる文法を、まとめて確認しましょう。
例文の後ろの括弧について
例:Э́то зе́ркало.(З) の (З) は、この例文がねこ図鑑のЗ(ゼー)のページに掲載されていることを示しています。
例文でよく使われる動詞を、単数・現在形を中心にご紹介します。
ロシア語の動詞は、現在形の語尾の母音によって大きく2つのタイプに分かれます。
• 第1変化(е変化):ты・он・мы・выの形に е / ё が現れる
→ 語尾:-ешь, -ет, -ем, -ете, -ут/-ют
→ 例:идти́(иду́, идёшь, идёт...)、пить(пью, пьёшь...)
• 第2変化(и変化):ты・он・мы・выの形に и が現れる
→ 語尾:-ишь, -ит, -им, -ите, -ат/-ят
→ 例:люби́ть(люблю́, лю́бишь, лю́бит...)、говори́ть(говорю́, говори́шь...)
どちらも я の形は「-ю」か「-у」で終わります。
不定形(辞書形)だけでは見分けがつかないこともあるので、活用を覚えることが大切です。
例:Я хочу́ арбу́з.(А)
単数は第1変化(хо́чешь, хо́чет)、複数は第2変化(хоти́м, хотя́т)という珍しいタイプです。
例:Я люблю́ моро́женое.(М) Я люблю́ я́блоко.(Я) Я люблю́ съёмку.(Ъ)
я の形では「б+л」の音挿入(люб+ю → люблю́)が起こります。これは第2変化動詞でよく見られる現象です。
例:Верблю́д идёт по пусты́не.(В) Мы идём в цирк.(Ц)
徒歩で移動する「行く」。乗り物で行く場合は е́хать を使います。一定方向への移動を表す「定方向動詞」です。
例:Я пью чай с молоко́м.(Ч)
例:Попуга́й говори́т.(П)
例:Я слы́шу э́хо.(Э)
不定形は -ать ですが、活用は第2変化。я の形は正書法ルール「жи・ши の次の у は у で書く」により слы́шу(×слы́шю)になります。
• боле́ть(痛む・第2変化):У меня́ боли́т живо́т.(Ж)
• плыть(泳ぐ・第1変化):У́тка плывёт.(У)
• крути́ться(回る・第2変化・再帰動詞):Юла́ кру́тится.(Ю)
• купи́ть(買う・第2変化・完了体、過去形):Он купи́л буке́т ма́ме.(Б)
ロシア語の名詞は、文の中での役割によって語尾が変化します。この語尾変化のことをпаде́ж(パヂェーシ)と言い、全部で6つあります。ここでは単数形のみをご紹介します。
誰が?何が? — 文の主語として使う形(辞書形)
• Ёж ма́ленький.(Ё:ハリネズミは小さい)
• Мой брат — до́ктор.(Д:私の兄は医者)
• Э́то зе́ркало.(З:これは鏡)
誰の?何の? — 所有・否定・量を表す
• Э́то рог носоро́га.(Н:これはサイの角) ← носоро́г → носоро́га
• У меня́ боли́т живо́т.(Ж) ← у + меня́(я の生格)
誰に?何に? — 対象・受取人を表す
• Он купи́л буке́т ма́ме.(Б:お母さんに花束を買った) ← ма́ма → ма́ме
• Верблю́д идёт по пусты́не.(В:砂漠を歩く) ← пусты́ня → пусты́не(по+与格)
誰を?何を? — 直接目的語や方向を表す
• Я хочу́ арбу́з.(А)
• Я люблю́ моро́женое.(М)
• Мы идём в цирк.(Ц) ← в + 対格(方向)
• Я люблю́ съёмку.(Ъ) ← съёмка → съёмку
誰で?何で? — 手段・同伴を表す
• Э́то суп с горо́хом.(Г) ← горо́х → горо́хом(с+造格)
• Я пью чай с молоко́м.(Ч) ← молоко́ → молоко́м(с+造格)
どこで?何について? — 必ず前置詞と一緒に使う
• Лиса́ в лесу́.(Л) ← лес → лесу́(в+前置格)
• След на снегу́.(С) ← снег → снегу́(на+前置格)
• Ши́шка на дере́ве.(Ш) ← де́рево → де́реве
• Тюле́нь в воде́.(Ь) ← вода́ → воде́
ロシア語には、発音は同じでも綴りが決まっているルールがあります。これを知ると、名詞の複数形や活用を正しく書けるようになります。
多くの名詞は、複数形で語尾に -ы がつきます。
• студе́нт(学生)→ студе́нты(学生たち)
• стол(机)→ столы́(机たち)
• дом(家)→ дома́(※これは不規則)
к・г・х の後には、発音の関係で必ず и を書きます。
• кни́га(本)→ кни́ги(本たち) книгы ではない
• ру́ка(手)→ ру́ки(手たち)
• нога́(脚)→ но́ги(脚たち)
• му́ха(ハエ)→ му́хи(ハエたち)
これらの子音の後も、発音が /ɨ/ に近くても綴りは и です。
• жи́знь(命) ши́шка(松ぼっくり・Ш)
• чай(お茶・Ч) щи(キャベツのスープ)
合言葉:「жи・ши・щи・чи は и で書く」
• часы́(時計)(ча- と書き、ся- ではない)
• чу́до(奇跡)(чу- と書き、чю- ではない)
合言葉:「ча・ща は а で書く、чу・щу は у で書く」
名詞を紹介するときのきほんの表現。主格が続きます。
• Э́то зе́ркало.(З:これは鏡)
• Э́то единоро́г.(Е:これはユニコーン)
• Э́то моя́ кни́га.(К:これは私の本)
所有や状態を表す。у+生格(меня́=я の生格)を使います。
• У меня́ боли́т живо́т.(Ж:お腹が痛い)
• 「私は本を持っている」= У меня́ есть кни́га.
名詞の性に合わせて形が変わります。
• мой(男性):Мой брат(D) мой флаг(Ф)
• моя́(女性):моя́ кни́га(К) Моя́ ша́пка(Ш)
• моё(中性):例:моё я́блоко(私のりんご)
後に対格が続きます。好きなものを表す定番表現。
• Я люблю́ моро́женое.(М)
• Я люблю́ я́блоко.(Я)
• Я люблю́ съёмку.(Ъ)
ロシア語の発音を理解するためのきほんのルールをまとめました。
有声子音(б, в, г, д, ж, з)が単語の最後に来ると、無声音化して濁らない音に変わります。
• хлеб(パン・Х)→ /フリェープ/(б → /п/)
• флаг(旗・Ф)→ /フラーク/(г → /к/)
• арбу́з(スイカ・А)→ /アルブース/(з → /с/)
• верблю́д(ラクダ・В)→ /ヴェるブリュート/(д → /т/)
アクセントのない о, а, е は、弱く曖昧な音に変わります。
• о(非強勢)→ /ɐ/(「ア」に近い)
例:молоко́ → /マ・ラ・コー/(3つの о のうち、強勢の о だけがはっきり「オ」)
• е(非強勢)→ /i/(「イ」に近い)
例:единоро́г(Е)→ /イェヂナろーグ/
ほとんどの子音には、硬い音と軟らかい音の2種類があります。
• 軟らかくなる条件:ь がつく、または後ろに е, ё, ю, я, и が来る
• мат(数学)→ 硬い「ト」
• мать(母)→ 軟らかい「チ」(ь で軟音化)
• день(日・ь)→ 軟らかい「ニ」
ж, ш の後の и は発音上 /ɨ/ に近くなりますが、綴りは必ず и です。
• живо́т(Ж) ши́шка(Ш)
ч, щ は常に軟らかい音なので、後の и もそのまま「イ」。
• чай(Ч) щелку́нчик(Щ)
ロシア語はアクセントの位置で意味が変わることがあります。アクセントは必ず覚えましょう。
• за́мок(城) vs замо́к(錠前)
• мука́(小麦粉) vs му́ка(苦しみ)
非強勢の母音は弱くなるので、アクセントを間違えると単語全体の響きが変わります。
ロシア語では、子音が並ぶとき後ろの子音が前の子音の発音に影響します。これを逆行同化と言います。
有声同化:清音 + 有声子音 → 前の清音も濁る
• с горо́хом(Г) → с が г の影響で /з/ に濁り「ズ・ガろーハム」
• сде́лать(する) → с が д の影響で「ズヂェーラチ」
• футбо́л(サッカー) → т が б の影響で「フドボール」
無声同化:有声子音 + 清音 → 前の有声子音も清音になる
• во́дка(ウォッカ) → д が к の影響で /т/ になり「ヴォートカ」
• ло́жка(スプーン) → ж が к の影響で /ш/ になり「ローシカ」
書き方は変わらず、発音だけが変わります。耳で聞いて慣れていきましょう。
他のヨーロッパ語にはない、ロシア語ならではの文字を復習しましょう。
母音 и に屋根(弧)がついた、子音として扱われる文字。
英語 yes の「y」に近い音。必ず他の母音と組み合わせて使います。
例:Ой!(あっ!) Ай!(いたっ!) йо́га(Й)
音を持たない文字。直前の子音を「軟らかく」します。
例:слова́рь(辞書) тюле́нь(アザラシ・Ь) мать(母)
音を持たない文字。子音と母音を「分けて」発音する合図です。
接頭辞 + 母音で始まる語根の間に入ります。
例:съёмка(撮影・Ъ) объе́кт(対象) подъе́зд(玄関)
「ウ」と「イ」の中間の音。舌を後ろに引いて「ィ」を出すイメージ。
• 語頭には絶対に来ない(必ず子音の後)
• 発音は難しいですが、綴りのルールが明確(前述)
例:сыр(チーズ・Ы) мы(私たち)
е(=「ィエ」)と違って、前に「ィ」が入らない硬いエの音。
主に語頭や外来語で使われます。
例:э́то(これ) э́хо(こだま・Э) экза́мен(試験)
Весь алфави́т — твой!
アルファベットは全部あなたのもの
33匹のねこたちと、キリル文字の森を旅しきりましたね
記念にオリジナルのアルファベット表をお贈りします。